WASABIな暮らし便り

冬の枯山水庭園

昨日、仕事の打ち合わせで高梁に行った際に、頼久寺のお庭に寄ってきました。
こういうときのポイントは、ゆっくり見る時間があるかなど細かいことは気にせず、とにかくフットワークよくさっと行ってみること。
のんびりしたのは20分ほどでしたが、冬の枯山水庭園をひとりじめできました。

頼久寺は室町時代初期に足利尊氏が創建。同じ岡山県にある吉備津神社は足利義満の再建なので、当時のこの辺りは足利幕府の直轄領だったのでしょうか?その後衰退しますが、室町時代後期に上野頼久が再興したので、頼久寺の名前になったとのこと。関ヶ原の合戦後に幕府の直轄領になったので、代官として治めていた小堀遠州が枯山水庭園を築きました。小堀遠州といえば、江戸時代初期を代表する茶人で作庭家なので、高梁市に京都の一流のお庭と同じような枯山水庭園があるわけです。

 

他の季節にも訪れましたが、冬のお庭は、光が抑えた感じで、しんとして綺麗ですね。静寂さが際だつ感じがします。訪れる人も少ないので、ひとりでもの思いにふけるには最適です。

書院の床の間には達磨大師の絵でしょうか。日本建築の空間は、シンプルですっきりしているので、掛け軸や生け花が際だちます。

静かなお堂に冬のきりりとした光が入り、内省的な思いなります。

お堂の北側のお庭にある池は、数日来の寒波で凍っていました。お地蔵様も寒そうです。

京都のお寺もそうですが、冬は少し観光客が少ないので、実はお庭をゆっくり鑑賞するのに最適な季節です。お時間のあるときに近くのお寺を訪れてみるのもいいかもしれません。

頼久寺公式ホームページ
http://raikyuji.com/